Words and Feathers

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合わせ鏡の視線

音も光も、何かにぶつからなければそのまま消えていくのだろうか?



※以下の文章は、ひなた春花さまのいくつかの楽曲に関する自己解釈で、
現時点でネット上などで公開されている以外の情報を含んでいる可能性があります。
ロジカリズムの「物語」の秘密には、あまり関係がありません)

この曲は公開された直後からとても好きで、
私にとって、ひなたさんの作品の中でも特に心に響く一曲です。
ところで、この曲は『きみとぼくの区分線』というCDに収録されていますが、
最初に頒布されたイベント会場で無料配布された特典ペーパーに、
この曲に関して次のようなコメントが書かれていました。

『初めは"きみ"の視点で書いていた曲ですが、
思うことがあり"ぼく"の視点にシフトさせました。』
(ロジカリズム出張版より引用)

つまり、今ある曲は「列車に乗って去っていくきみを引き止めなかったぼく」なのですが、
元々の曲は「ぼくを残して列車に乗り去っていったきみ」の視点で書かれたという訳です。
それを読んでも「ふうん」という反応しか出てこなかった鈍い私ですが、
先日、とあるロジカリズムファンの方の『彩人カナリア化』という、
一見よく意味のわからないつぶやきで、何かがストンと心に落ちたのでした。

この曲は、ロジカリズムの世界の中で考えるのであれば、ぼく=深神だとやはり考えるし、
そうであれば、きみ=彩人だと漠然と思い浮かべて聴くでしょう。
そもそも動画冒頭に彩人の後姿が出てきますし。
しかし、それ以上に「ああ、やはりこれは彩人だなあ」と納得させられたのは、
上述の『彩人カナリア化』という言葉からだったのでした。

そもそも歌詞の中に、カナリアは一切出てきません。
それなら、なぜ曲のタイトルが「ドメスティック・カナリア」だったのでしょう?
動画を観ると、鳥かごに入っていたカナリアがいなくなってしまうのですが、
これが「去っていくきみ」をカナリアになぞらえているのだとすると、
きみ=カナリア=音楽家である彩人を暗示していることになるでしょうか。

そう考えると、彩人がテーマになっている他の曲、ぼくピとウォーターリリーでは、
(ぼくピが彩人の曲であるという考察についてはこちらをお読み下さい)
届かなくても忘れられても良いから、ピアノを弾かせてと願ったり、
きみに届かないと嘆きながら、かなしくてさびしい歌を歌ったり、
これらは片想いの歌と受け取れるけれど、恐らくは創作者の苦悩でもあるのでしょう。
そしてドメカナは、本来きみ=音楽家の視点で書かれていた曲だったということは、
タイトルは、創作者自身を「鳥籠の中のカナリア」と表しているのでしょうか。

音楽的に、ドメカナとぼくピは対になっている部分があります。
ドメカナのサビとぼくピのサビ(の3拍子ver. 「雪が降る」の間奏で聴こえてくるメロディ)は、
重ねて弾くと綺麗にはまるようになっています。
この点は、以前にひなたさん自身から教えてもらったことですが、
もう一つ、ドメカナとウォーターリリーもやはり関連があると気付きました。
ドメカナの前奏のメロディは、恐らくウォーターリリーの冒頭、
「かなしい歌を歌うよ ぼくの音は」と同じモチーフだと思います。

この3曲が深く関連していると考えるのが間違っていないとして、
ドメカナだけ視点を本来の創作者自身=音楽家=きみから、
相対する視点=ぼくにシフトさせた、本当の理由は知る由もありません。
ただ、籠の中のカナリアでいることをやめ、リソウノセカイに羽ばたく鳥は、
自分を守り、愛してくれた多くのものと決別しなければなりません。
その別れに際し、置いていかれる側の心情を考えざるを得なかった、
そういうことだったとしても、おかしくはないと思います。

オトは空気の揺れが鼓膜にぶつからなければ聞こえないし、
カタチは光線が対象にぶつかって跳ね返らなければ見えません。
そして自分を映す鏡は、相手の瞳の中にあるのです。
相手を見ることを止めて目を瞑ってしまえば、自分を識ることもありません。

けれど本当に難しいのは、相手の瞳の中に映る自分を見ず、
相手を見ることだったりします。
もしお互いが、お互いの瞳に映る自分自身を見るのではなく、
相手を見ることが出来ていたのなら。

私が、この曲が特に心に響くと感じる理由は、
きっと私が鳥籠のカナリアが飛んでいくのを見送るだけの立場だからなのでしょう。
私はカナリアではないし、リソウノセカイに飛んで行きたいと思わないし、
歌いたい歌もないのです。

恐らくは、深神さんも。

読んで下さった方、拍手して下さった方、有難うございました!
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